ついに念願叶ったり!紅葉シーズンの那須岳に登ってきました!(後編)
2017 年版、紅葉シーズンの那須岳登山記録の後編です(きっと再訪すると思うので 2017 年度版と版付けしておく)。
本格的な登山は 2013 年の谷川岳以来、実に 4 年ぶり。
前編に書いたとおり、茶臼岳と朝日岳には登っておきたい。登山当日は計画不足ということもあり、この登山が何時間かかるのかも把握していなかったので、時間を見つつバスの時間に合わせたざっくりした計画だけたてておいた。
- 帰りのバスはできれば 14:08 に乗りたい
- 予定通りに行ったなら那須湯本で途中下車して鹿の湯に浸かる。最終バスなら断念
- 1時間後の最終バスに乗って那須塩原まで移動
- 接続の良い新幹線で大宮までビール臣ながら帰る
というわけで、いよいよ登山スタート。紅葉は始まったばかりなので、真っ赤に染まってはいませんが、それでも十分目の保養になる景観です。テンションあがるなー。
山麓駅から峰の茶屋跡まで
目的地と実時間の記録
登山アプリなどスマホに入れてなかったので、写真のタイムスタンプを元に標準時間と実時間の比較をまとめていくけど、単に今後の登山プランを立てる際の参考値にする目的。
目的地 | 予定到着時間 | 到着時間 | 標準時間 | 実時間 |
---|---|---|---|---|
山麓駅 | 10:00 | 出発時間 | ー | ー |
県営駐車場 | 10:15 | 10:07 | 15分 | 7分 |
峰の茶屋跡 | 11:05 | 10:45 | 50分 | 38分 |
この日も登山すると思われる装備の人も含めて、全員ロープウェイにのっちゃったので少々不安を覚えながら登山開始。ブログを読んだ知識では、山麓駅をちょい先に行った路肩わきの階段を上がっていくとのこと。
那須岳まで 2.6 km の道のりらしい。前に人が歩いてるので安心してたら、単にここで写真を撮影してるだけの観光客だったようですぐにひとりぼっちになった。
5 分少々歩くと県営駐車場に出た。ここも駐車場は満車だった。事前調査によると、このへんに登山者カードを記入するところがあるはずなのだが、よくわからなかったので仕方なく先に進むことにした。
しばらく行くと登山案内所の看板が出てきた。茶臼岳までは 100 分で、朝日岳までは 115分とのこと。以外と時間がかかるなーと心の準備をした。
すでに登山は始まってるとばかり思ってたら、どうやらこの県営駐車場からが登山開始のようだ。簡易的な防寒着を持ってきたが、まだまだ薄手のトレーナー 1 枚でも多少熱いくらい。
しばらくは木や石の階段道が続いた。体が慣れていないせいか息がすぐ上がってしまうので、ゆっくりマイペースで登り始めた。普段ウォーキングを続けてるけど勝手が違うようで体が思うように動いてくれない。
階段を抜けて石や岩がゴロゴロとした道に出たら一気に景観が良くなった。登山客ともすれ違うようになり、道を誤っていないことに一安心。ここまでくると体が慣れてきて息切れすることもなくなり、歩くペースが徐々に上がってきた。
いまいち自信がないんだけど、左手に見えるのが茶臼岳なので、この紅葉して綺麗なのは朝日岳ということになるのだろうか。遠近法を駆使して良い写真を撮ろうといろいろ頑張ってみた。
晴天に恵まれてよかった。あと二週間もすれば真っ赤に染まった景色になるんだろうけど、緑が混じっていても十分綺麗。
峰の茶屋跡に近づくにつれて、左手に禿げ山、右手に紅葉した山という景観になり、目で見て楽しめた。この辺で風が強くなり始め急激に気温が下がるのを感じ、持ってきた防寒具を着込んだ。
峰の茶屋跡避難小屋が見えてきた。この辺まで来るとかなり速いペースで歩けるようになっててたので、茶臼岳と朝日岳は行けるなと確信した。
峰の茶屋跡避難小屋に到着。徐々に空が曇ってきて更に気温が下がったようで、風も吹き荒れてて耳がちぎれそうなくらい寒かった。思い返せばこのときが一番寒かった(先ほど調べてみたら気温は 6 ℃くらいだった模様)。
ここまで飲まず食わず、休憩もなしだったので、おにぎりを 1 つ食して水分補給しつつ、しばらく休憩を取った。小屋で休憩してた人は 10 名行かない程度だったかな、平日は人が少なくて登りやすいんだなーと実感した。
ちなみに避難小屋で撮影した全天球画像はこちら。
峰の茶屋跡避難小屋の全天球画像(色補正版)。時間が早かったこともありここが一番寒かった。 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
避難小屋から右に進むと朝日岳、左に進むと茶臼岳。おにぎり頬張りながらしばしどちらに行くか考えた。
峰の茶屋跡から朝日岳まで(往復)
目的地と実時間の記録
しばし考えた後、茶臼岳に向かって足を運び始めたのですが、急遽考えを変えて朝日岳を目指しました。思ったよりも足に疲労がたまってきたようなので、鹿の湯は絶対入っておきたいと思い、帰りは楽してロープウェイで帰りたくなるかもしれない可能性が浮上し、朝日岳⇒茶臼岳の順序が正解だなと思ったからです。
目的地 | 予定到着時間 | 到着時間 | 標準時間 | 実時間 |
---|---|---|---|---|
峰の茶屋跡 | 10:55 | 出発時間 | ー | ー |
朝日岳分岐 | 11:30 | 11:19 | 35分 | 24分 |
朝日岳 | 11:40 | 11:27 | 10分 | 8分 |
写真撮影 | 11:50 | 11:37 | 10分 | 10分 |
朝日岳分岐 | 11:55 | 11:40 | 5分 | 3分 |
峰の茶屋跡 | 12:25 | 11:57 | 30分 | 17分 |
とりあえず一番向こうに見える山頂を目指せば良いわけですな。曇ってちゃせっかくの写真の見栄えも悪いので、なんとか青空が戻って欲しいところ。
といわけで、朝日岳山頂目指して歩き始めた。ペースメーカーにしようと思ったおっちゃんは早々に休憩をとったので、またも一人で黙々と登ることになった。
朝日岳はとにかく岩場が続き、道幅が狭いところが多く気が張る場所が多く、岩肌を登る場所も多かったこともあり、いっきに膝が笑うようになった。朝日岳と茶臼岳どちらも登頂してみた感想から言うと、朝日岳に登る方がずっと難易度いと感じた。
とはいえ、年配の方々もマイペースにガンガン登っていらっしゃるので、慣れていれば普通に上れると言うことなんだろう。基本危ない場所には鎖が張ってあるので、しっかり握って登れば危険度少なくスリルは味わえる登山なんだと思う。
この日は天気も良く足下も濡れてなかったので良かったんだけど、濡れてる日は結構足下が滑って危ないと、少々おしゃべりした登山客から教えていただいた。どちらかというと朝日岳は落石に注意した方が良いとのこと。
朝日岳分岐に到着。ここまで来れば朝日岳山頂までもうすぐだ。おしゃべりしてた方々は清水平を目指すとお別れ。後で避難小屋で休憩してるときにも清水平から見る朝日岳の紅葉が一番綺麗だったのに、もったいなかったわねーなどと言われた。少々残念だが今後の楽しみにしておけばもう再訪する理由ができるってもんだ。
朝日岳山頂目前。奥さん曰く 200 枚ほど撮影した写真の中のベストショットじゃないかとのこと。雰囲気出てて自分でもお気に入りの一枚。
標高 1896m の朝日岳に無事登頂。思い返せば谷川岳は登頂していないので、無事登頂した本格的な山は筑波山以来じつに久しぶりのことだ。
周りに高い山がないこともあり、切り立った山頂からの 360 度の大展望は見事。ここで撮影した全天球画像はこちら。
朝日岳山頂からの全天球画像(色補正板)。周りに何もないので展望が素晴らしく良い。 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
山頂から朝日岳分岐方面を見下ろした景色。ブログの記事でよく見かけた景色はまさにこの景色だ。遠くまで稜線の道が続いてとても良い絵になる。
山頂から見下ろす那須町。もう二週間ほど後なら、ものすごい綺麗な紅葉の景色が広がっていることなのだろう。
朝日岳から眺める茶臼岳。すぐ隣の山なのに全然違った雰囲気ですね。
まだ 11:30 過ぎ。いいペースです。結構な岩肌の下り坂が続くので、足を踏み外したり落石に注意しつつ、少々足早に避難小屋を目指し下山。
嬉しいことに小屋まで下山した頃には雲も晴れ青空が戻ってきました。少々小腹が空いたので、残りのおにぎりを頬張り、同じく休んでる登山客としばし会話を楽しみました。お昼時になったからなのか登山客も朝よりも随分増え、小屋周辺に 30 名ほどいた感じです。
峰の茶屋跡から茶臼岳まで
目的地と実時間の記録
思ってた以上に足に疲労がたまり完全に膝が笑ってる状態だったので、茶臼岳登頂後は文明の力を借りてロープウェイでさっくり下山すること決めました。もうちょい体力が持つもつかと思ってたけど、ここまで少々ペースが速すぎたのか一気に歩くペースが落ちました。
目的地 | 予定到着時間 | 到着時間 | 標準時間 | 実時間 |
---|---|---|---|---|
峰の茶屋跡 | 12:00 | 出発時間 | ー | ー |
茶臼岳 | 12:35 | 12:35 | 35分 | 35分 |
写真撮影 | 12:45 | 12:45 | 10分 | 10分 |
山頂駅 | 13:15 | 12:58 | 30分 | 13分 |
茶臼岳山頂を目指して登山開始。辺り一面にススキがなびいていて写真ばかり撮ってて、なかなか足が進みません。
茶臼岳は基本的に禿げ山。草木ない岩の道をひたすら登り続けます。朝日岳よりも難易度は低いと感じたけど、どちらかというと乾いた砂地なので足は滑りやすい。実際 2 回ほど転んだ。
茶臼岳は活火山ということなので、上記が噴出してる箇所が何カ所かあった。ここぞとばかり TX の光学 10 倍ズームを活用して撮影。朝日岳と違う点をもうひとつ思い出したが、常時硫黄の香りが漂っていてた。
ふと振り返ってみたが、ただただ乾いた岩肌が続く。後で気がついたんだけど、緑のロープが歩く道の目印だったらしい。
辺りに登山客もいなく変わらずぼっち登山だったこともあり、知らぬ間に道から外れたところを歩いてた模様。なんだか危ない斜面にさしかかったので道を変えた。
上の方に歩いてる人を見かけたので、とりあえず真上に向かって道なき岩肌を登った。絶対これ道間違ってるという確信はあったけど、どう来たかもわからないので人がいる場所めがけて上がるしかなかった。
本来の道に無事合流。凄いところ登ってきたね、道間違えちゃった?と言われましたが、まったくおっしゃるとおりで道を違えました。おかげで足が疲れまくり、この後足がもつれて転倒しましたよ。
無事お鉢周りに到着。避難小屋が豆粒です。右手には先ほどまでいた朝日岳。朝日岳からの長めと全然違っててどちらの山も登っておいて正解。
お鉢周りというくらいなので、ここが噴火口なのだろう。これでもいつかは噴火すると考えられている活火山。
茶臼岳山頂すぐ下から眺める展望が、紅葉という観点で言えば一番綺麗だった。茶臼岳の更に向こう側に広がる山々の紅葉がすごくいい。硫黄の影響なのかよくわからないが、薄緑にオレンジというコントラストに加えて手前に噴煙。凄く良かった。ここで 3 分ほど写真を撮りまくってた。
登頂手前で随分時間をくってしまったが、いよいよ登頂目前。ロープウェイ客も多いこともあり、茶臼岳山頂は年配客であふれかえっていた。
標高 1915m の茶臼岳に無事登頂。自分の他に THETA360 を撮影してる人がいて大変嬉しく思った。いつも一人おかしな撮影をしてるものだと人目が気になっていたが、もう一人いれば人目が分散して気楽。撮影した全天球画像はこちら(同じページに何個も全天球画像を貼ると click しないと再生されない模様なので click して見てね)。
茶臼岳山頂からの全天球画像(色補正版)。ロープウェイ客も沢山いるので朝日岳よりも人が多い。 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
今日の早朝は空気が大変染み渡っていて富士山が見えたと言う話を聞いた。残念ながら富士山がどの方向にあるかも理解していないので、見えてるのか見えてないのかも自分にはわからなかった。
茶臼岳山頂には那須岳神社の祠があったので、今日無事登頂できた感謝を込めてお祈り。茶臼岳登頂時は本当に天気が良くていい写真が撮れまくって、どの画像をアップするか迷いまくりで困ってしまった。
山麓駅のアナウンスも良く聞こえ、13:00 にロープウェイが発射しまーすというアナウンスを聞き、次がいつ出るかよくわからない(後で調べたら 20 分おきの出発だった模様)ので、間に合うように超足早に下山することにした。
本来 30 分の道を 13 分ほどで下ったと言うこともあり、結構足に来ました。なにより砂地の道が続くのでとっても滑りやすい。登山靴履いてるからいいものの、ロープウェイ客の中には普通の運動靴の若者も何人かいて、さすがに危ないだろうと思った。100m 程の登山なので茶臼岳もなめない方が良いと感じた。
ギリギリ 2 分前に山頂駅に到着。20 分おきに出てることをここで知って、それならそんなに急ぐことなかったじゃないかーと一瞬後悔したが、その後の乗り継ぎを考えると 13:00 のロープウェイに乗ったのは大正解だった。
文明の力はすごい。3 分少々であっという間に山麓駅まで下山。休日はロープウェイも激混みどころか長蛇の列で待ち状態がでるようだけど、この日は平日なので空き空きでした。
鹿の湯に立ち寄り、そして帰宅
下山するとちょうど 13:08 のバスの発車時間でグッドタイミング。14:08 のバスを狙っていたのですが、なんと 1 時間も早く下山してきたことになります。茶臼岳から歩いていたら、ちょうど余裕を持って 14:08 のバスでの帰宅となったことでしょう。
予定通り那須湯本で途中下車して鹿の湯へ。個人的ランキングではかなり上位に位置する鹿の湯。pH 2.6 の強酸性の湯(単純酸性硫黄温泉)です。
湯治場と言うこともあるのか、入浴料が 400 円とかなりお値打ち。お湯は 41、42、43、44、46、48度(女湯には48度がない)の 6 種類の浴槽から好きな温度を選んで入浴します。入浴方法に決まり事があり、46, 48 度の湯の周りには地元民が居座っていて、ルールを守らないと怒りつけてくるので注意が必要。一見さんは 44 度までのお湯を楽しむと気持ちよく入浴できることかと思う。
46, 48 度の湯を体験してみたい方は、事前の入り方に目を通しておいて、ルールを守った方が気持ちよく過ごせることかと思う。
約千三百年も前に開湯されたと言うこともあり、外からみた建物外観はこんな感じでとても歴史を感じる。
1 時間後のバスに乗り遅れると嫌なので 30 分ほどで入浴を終え(元々長湯するタイプの温泉じゃない)、バスを待ちながら火照った体を冷ましました。
もう誰も覚えていないだろうが、着替えを忘れてきたことを後悔しまくった。汗を流して綺麗な体になったにもかかわらず、汗でぐっしょり濡れた服をもう一度羽織らなければならないことが最悪だった。風が吹くと微妙に熱を奪われて寒いが致し方なし。
と、まぁこんな感じで、いつかはリベンジしてみたいと思ってた紅葉シーズンの那須岳登山を楽しんできました。初めてプチ縦走を経験したけど、その楽しみの片鱗を味わった気がする。ということで、思っていた以上に今回の登山は楽しめた。今シーズンはもう無理だろうから、来シーズンにでも別プランを立てて再訪したい。
次は自分のペースじゃなくなってしまうけど、やっぱり家族できてみたい。
随分と長編記事になってしまったがようやく書き終えた。ここまで読んでくれた方に感謝。
おしまい。
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